四世岩井半四郎の乳人重の井

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9,500円(税込10,450円)
額なし額あり(木製枠アクリル)額あり(全面アクリル)
額縁選択



寛政六年五月、河原崎座上演の「恋女房染分手綱」の女主人公、乳人重の井を描いた作品です。重の井は恋人伊達の与作との恋愛が知れ、与作はおいとま、父の竹村定之進は切腹、与作との間にできた一子与之助は自然生の三吉といって馬士になりました。主君の姫が浜松の入間家に養女に行くのにしたがって重の井は東へ下り、その途中、馬士自然生の三吉と出逢いますが、乳人という役目の手前、母子の名乗りもできずに別れます。その場の重の井を描いたのがこの絵になります。

この絵は、四世岩井半四郎という当時三世瀬川菊之丞とともに女形の双璧と謳われた名優を描いて、写楽の半身像の女形の絵の最傑作といっていいでしょう。それは女形半四郎をあますところなく描ききっているからです。乳人という重の井の役柄がもつ温かい人情がこの絵にはみなぎっています。また白地に薄紅の蝶扇の模様の着物、紅裏に鶯色の裲襠(うちかけ)の配合は清楚ではありますが、乳人という落ち着きがあり、守り袋を右手にもった姿も悠揚として、大名の奥につとめる女性の気品が見られます。当時の役者評判記に「誠に花実兼備の若女形」とある標語はこの絵にぴったりです。


役者をよりリアルに表現した写楽ならではの表情です。

艶やかな手元と優雅な色彩で彩られた着物を黒帯がグッと引き締めています。

役者四世岩井半四郎を表す家紋は「扇蝶」です。

東洲斎写楽を見出したのは,元祖出版プロデューサー蔦屋重三郎でした。

東洲斎写楽(とうしゅうさい しゃらく)

生没年不詳 寛政6年(1794)、浮世絵界に彗星のように登場し、わずか10ヶ月の作家活動の間に140数点もの浮世絵を世に送り出すと忽然と姿を消しました。写楽は大判のしかも背景を高価な黒雲母摺という尋常ならぬデビューを果たしました。版元の蔦屋重三郎は、歌麿が重三郎の専属を離れたのちに大々的に写楽を売り出しましたが、次第に大判が少なくなっていきます。その理由として、写楽の人気役者であろうと美化せずに、ありのままを描きとる筆致は、役者ファンをはじめ当時の人々の好みに合わなかったからなのかもしれません。しかし、どれも躍動感にあふれた役者絵は見る者に強烈なインパクトを与え、海外でも高い評価を得ています

東洲斎写楽選 東洲斎写楽

写楽の作品が重んじられる理由のひとつに、その遺品が少ないということにあります。また残念ながら写楽の芸術を理解し、認識したのは日本ではなく海外が先でした。日本人が彼の作品を認めない間に、多くの作品は海外に流れ、その芸術が絶賛されたのです。昭和18年、海外から持ち帰った松方コレクションが博物館に入り、その数も増した程度であり、こうした限られた少数の作品を復刻したのがこの40作品で、いずれも写楽の大傑作です。
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