| 額なし | 額あり(木製枠アクリル) | 額あり(全面アクリル) |
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寛政六年五月、都座上演の「花菖蒲文禄曽我」に登場する田辺文蔵を描いた作品です。文蔵は、石井兄弟の内、源蔵が返り討ちにあう場で水右衛門に太股を斬られて足なえとなり、貧にせまり、妻おしづは病み、自分は躄車(いざりぐるま)にのるというような悲運の人という役柄です。その寂しさとやつれが、胸もとで組み合わされた両腕にも、両肩の落ちた、そして猪首につき出された首筋の弱々しさにも、のびた月代にも、後ろ毛にも、うつろのような眼にも十分表現されています。衣裳は「肩入れ」といって、零落した男女に用いるもので、肩、袖口に別なきれをはぎ合わせた着物で、この文蔵の貧しさが表されています。
演じた三世市川八百蔵は、三世沢村宗十郎の実兄になります。最初は女形で二世菊之丞の門弟で瀬川雄次郎といい、安永六年立役となり、文化六年には助高屋高助と改名しました。文化元年、七十一歳で没しました。
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東洲斎写楽 三世市川八百蔵の田辺文蔵
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